SAPロジ回り機能まとめ

SIerに2019年新卒入社。以降SAPロジモジュールに触れています。SAP S/4HANA SD/MM、SAP IBP等

IBP Planning Level(計画レベル)の概要と設定

この記事ではIBPのPlanning Area(計画範囲)で設定が必要となるPlanning Level(計画レベル)についての概要を纏めます。

 

計画レベルとは?

 

特定の計画範囲における、MDTの属性とTime Period(時間軸、時間属性)の組み合わせを指します。トランザクションデータはこの計画レベルで定義されるため、特定の集約レベルでの分析/計画を可能にします。

※時間軸は計画範囲のトランザクションデータのラベル(分類)を定義します。

 

例)予測データは、Timeバケット(=期間、例えば月)/製品/補充場所/顧客に対して定義可能です。この場合、このレベルを顧客予測のKFとして使用できます。

 

計画レベルでは、属性をRoot属性とNon-Root属性に分けて定義します。


※Root属性:KFが存在する独立ディメンション。特定レベルのトランザクションデータを読み取るにはルート属性が必要です。基本的にはMDTのキー属性を選択します。

 

例)計画レベルWKPRODLOC(期間/製品/ロケーション)で、ルート特性は製品とロケーションの必須属性および期間のテクニカルウィーク属性を選択する。

 

計画レベルの設定

Planning Area(計画範囲)の作成後は、計画レベルを作成します。
これは計画範囲のConfigから作成可能です。


なお、計画レベルの命名規則にはSAP標準があるそうです。

例)Product = PEDC, Component = COMP, Period PER/DAY/WK/CALWK/MTH, Resource = RESなど。


命名後は、最下層のTime Profile(計画プロファイル)を選択し、これがデータが保存・計算される最も細かい粒度の時間軸となります。

次に属性を選択し、ルート属性を定義します。

保存をすることで、次の計画レベルを作成することが可能になります。

計画範囲のConfigの際は、スクラッチで計画範囲ごとに計画レベルの作成が必要ですが、計画範囲がSAP標準からコピー作成された場合、計画レベルもコピーされるので要件に合わせてカスタマイズをすることになります。