SAPロジ回り機能まとめ

SIerに2019年新卒入社。以降SAPロジモジュールに触れています。SAP S/4HANA SD/MM、SAP IBP等

IBP Excel Planning Viewの機能概要

 

SAP IBP Excel Planning View

 

この記事ではIBPのExcel Planning View(以下、計画ビュー)でよく利用される機能概要をExcelのメニューベースで説明します。

 
 
 

Excel Add-In

 

そもそもにはなりますが、Excel計画ビューを利用するためのファーストステップとして、SAP IBP Excel Add-inのインストールが必要になります。
SAP IBPもしくはSAP Service Maerket Placeからダウンロードします。
FioriからはAdministrator Group"Download Excel Add-In"タイルからダウンロード可能です。
ExcelとIBPの接続を確立するために、Connection NameIBP systemのアドレス、Planning Areaの情報が必要になるので事前にPJメンバーに共有してもらいましょう。


計画ビューのオプション

 

計画ビューとは、Excelの計画ドキュメントで表示される計画属性/Key Figures(KF)/マスタの組み合わせです。

例)Capacityの計画を参照する計画ビューを定義。属性にはリソースとロケーション、KFにはCapacity supplyを定義。ビューではリソースxロケーションごとの時系列Capacity supply(どれだけキャパシティがあるのか)を参照できる。

以下のオプションが計画ビューそのものに関連して利用可能オプションです。

・New View
新規計画ビューの作成。テンプレートからの作成も可能。
Planning ScopeTime Periodを設定したのちに、属性と計画ビューで表示されるKFを選択する。
・Favorites
事前に定義されている計画ビューの選択が可能。
Time Profile、計画レベル、KFを選択せずに済むので、次回のアクセスで手間取らない。
・Edit View
計画ビューの設定変更。
・Filter

計画ビューで表示するデータのフィルタ基準。

Data Input OptionsExcelのメニュー)
以下の機能があります。

・Save Data
計画立案者は計画モデルの定義でKFを変更可能/変更不可に設定できる。変更した場合に使用。
・Simulate
計画データのシュミレーション。例えば、予測が変わった際に、供給計画のキャパシティに対する影響を分析できる。
・Refresh
変更前のデータに戻す。


Alerts

Excel計画ビューでアラートを発生させることが可能です。
アラートはメニューのDashboardから確認可能します。
例)キャパシティ過負荷。

Master Data Options

マスタを管理するシステムはERP側ですが、計画システムでもマスタを管理し、例えば既存の品目に属性を追加することが可能です。
計画ビューではMaster Data Typesを作成し、属性を割当てることができます。

Scenario and Version Options

複数の計画バージョンが比較され、テストすることが可能です。
バージョンとは、ローカルのデータを使用するシュミレーションとは異なり、特定の計画に関連するマスタと計画データのコピーのことを指します。
基本的には基準となるベースライン/上方/下方のシナリオをカバーするバージョンを複数作成し比較に使用されます。
バージョン間でデータをコピーすることも可能です。

Advanced Planning Options

SAP IBPリボンから直接以下の機能の実行が可能です。
・Inventory optimization
・Supply Planning
・Statistical forecasting
パラメータ選定をすることで、使用データ/Timeバケット/計画レベル/バージョン/予測モデルを決めることも可能です。